レッヅ・ブルース(フレディ・レッド)
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作成日時 : 2010/05/12 21:51
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BNには、幻のプレーヤー的な人が何人も作品を残しています。さしずめその代表的な1人が本作のレッドでしょうし、参加しているブルックスでしょうとは、本作で日本語ライナーを記された小川隆夫さんの言葉です。昨晩、ファーマーを聴いていたらフラストレーションが溜まったような感をもちましたので、マクリーン、ブルックスが参加した3管のアンサンブルが気持ちいい本作を引き出してみました。ドカーンと荒めにハモった、幾分大雑把な雰囲気と、その緩さからくる響きにやられてしまいます。ソロ回しも贅沢です。マクリーン、ブルックス、ベイリーと、ブルージーの極致でしょうか!?

Freddie Redd / Redd's Blues
- Now (Redd) 7:13
- Cute Doot (Redd) 6:15
- Old Spice (Redd) 7:02
- Blues For Betsy (Redd) 5:01
- Somewhere (Redd) 5:55
- Love Lost (Redd) 7:10
Benny Bailey, tp; Jackie McLean, as; Tina Brooks, ts; Freddie Redd, p; Paul Chambers, b; Sir John Godfrey, ds; Recorded at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ on Jan. 17, 1961 / To. TOCJ-66076 (BN.)
本作では全曲がレッドの手によるオリジナルなんですが、先ずは曲名がシンプルで子供でも分かりやすいことを褒めておきましょう。1曲目の"Now"、ハード・バピッシュなテーマがいきなり3管のアンサンブルによって演奏され、確かに昨日のファーマーと比べたら「いきなり」です。新潟には、この「いきなり」という名前を冠した老舗があるんですが、まあ、そんなことはどうでもよろしい。いかにもレッドらしいファンキーさを持ったテーマでして、サビの部分の複雑なハーモナイズも彼ならではですね。2曲目は"Cute Doot"、ラテンリズムに乗って3管が複雑に絡み合うナンバーです。先発のベイリーが無難に吹奏していきます。続いて、ブルックス、マクリーンが飛び出すようにアドリブを展開した後、レッドもスインギーなソロを聴かせます。ピアノのリズムでのフロントとの呼応から、自分のソロへと引き込む流れの作り方など、なかなか良く出来ていると思います。3曲目、"Old Spice"はミディアムテンポでアクセントを強調したテーマ吹奏の後、ブルックス、ベイリー(ミュート)、マクリーン、チェンバースと続きます。彼のベースも見事で、キープ・テンポしながらもノリがさすがです。
4曲目は"Blues For Betsy"、典型的なハードバピッシュな曲で、メンバー全員の張り切ったプレイが堪能できます。アップテンポで、なかなか調子のいいナンバーです。ソロ先発のベイリーがいいですな。続いて、ブルックス、マクリーン、そしてレッドと引き継がれていきます。レッドが陽気な方に振れているので、ちょっと表情が物足りないような感覚もありますが、その後チェンバースのアルコソロ、そしてゴッドフリーが珍しく太鼓ソロを披瀝します。5曲目"Somewhere"、これまたキュートなムードのナンバーです。テーマ吹奏の後、マクリーン、ベイリー、ブルックス、レッド、最後はチェンバースで締めます。クロージングの"Love Lost"、スローナンバーのテーマを3管のアンサンブルで始めます。アドリブ展開はベイリーとレッドだけで行われますが、見事なものです。
レッドの曲名のシンプルさに最初触れましたが、本質的な部分というか作曲に関してはテーマに遊び感覚があって、他のプレイヤーのソロに対しては上手い呼び水になっていると思いました。テーマ吹奏後の展開では、全員がその感覚を上手く引き継いで回していきます。マクリーンは、咽喉越しのビールさながら、何の違和感も無く吹き上げていますし、ベイリーもちょこ饒舌すぎる気もするんですが、この編成の中での居場所を明確にしています。少し偏見に陥ることになりかねないのですが、それを承知の上で私的に一歩踏み込んでみますと、何で本作がオクラ入りになっていたのか不思議に思うほど、素晴らしいキレ味に満ちたトラックばかりです。大雑把なくくり方かも知れませんが、久々にしっかりハードバップものを聴いたような、ちゃんとしたジャズを聴いたような気分に浸れました。
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